まずは要点をざっくりつかもう!合同会社のつくり方5ステップ
検索エンジンで「合同会社 設立」と入れてみると、だいたいクラウド会計の会社か、税理士事務所による細かすぎる解説が上位にヒットします。
とにかくボリューミーだし、漢字ばかりで書かれてるし、パッと見てめまいがします。
それはそれで実務としては大事なのですが、まったく初心者にやさしくありません。
僕も初心者の頃は、実務書や関連サイトを調べまくって、設立まで苦労しました。
ただ、今思えば、大枠をとらえずに各論ばかり調べてたように思います。
はっきり言って、合同会社の設立はぜんぜん難しくありません。カンタンです。
これまで複数の合同会社の設立手続きを、全部ひとりでやってきた僕が言うので間違いありません。
大げさではなく、合同会社は最短5日で設立できます!
ちなみに僕は税理士とかの専門家じゃないですよ!初めはドシロウトでしたw
合同会社のつくり方ステップ① まず基本的なコトを決める!
合同会社を設立すると決めたら、まずは基本的なことを決めましょう。
人によっては、ここにいちばん時間がかかるかもしれませんが、「ひとり合同会社」(代表社員が1人だけの合同会社)をモデルとした場合、決めておくことはこれだけです。
代表社員と出資金額を決める
合同会社をひとりでつくる場合は、当然、社員はその人だけですから、その人が代表社員であり、業務執行社員になります。
合同会社で「社員」というのは、従業員ではなく、株式会社でいえば「役員」です。そして「代表社員」は、株式会社でいえば「代表取締役」、「業務執行社員」は「取締役」にあたる人です。
したがって、ひとり合同会社は「ひとり代表」で「ひとり業務執行社員」です。
ちなみに、ここでは「代表社員とは何か?」とか、「業務執行社員とは何か?」についてはくわしく触れませんが、知らなくても合同会社はつくれますから安心してください。
細かいことは気にしないでOK!ひとりでやるなら自分が代表社員だよ
次に出資金額ですが、これは合同会社の資本金になるものです。
合同会社の社員になろうとする人は、かならず出資が必要です。
出資は、おカネだけじゃなくモノ(現物出資)でもいいんですが、モノの価値判定が難しいので、フツーはお金です。
理論的には出資金は1円でもいいし、資本金はゼロ円でも会社はつくれてしまいますが、登記簿謄本(登記事項証明書)の見た目がカッコ悪いので、一般的には100万円以上をオススメします。
僕のこれまでの経験では、すべて出資金300万円(=資本金300万円)にしました。
ただ、このお金は設立手続きのとき必要なだけで、その後は会社に入れておいても、すぐ引き出して使ってしまってもかまいません。
じつは、この点を知らなくて合同会社設立をためらっている人は意外に多いと思います。
ひとり合同会社なら、出資金は家族から一時的に借りることもできるよ!
会社名(商号)を決める
会社名は正式には「商号」と言います。個人だったら氏名にあたるものです。
子どもやペットの名付けもそうですが、何かの名前を付けるというのは楽しいものです。
大いに悩んで納得した会社名を付けたいものですが、あまり時間を掛けるのは考えもの。
パッとインスピレーションで決めてしまっても、名前なんて後から次第に馴染んでいくものです。
ちなみに、合同会社の商号のルールは、
- 必ず「合同会社」を入れること。 例)「○○合同会社」「合同会社○○」
- 既存の他の会社と同一だったり、誤認されるものはダメ。 例)「アマゾン合同会社」「アップルジャポン合同会社」
- 絵文字や顔文字はダメ。 例)「合同会社☺」
- 公序良俗に反するものはダメ。 例)「893合同会社」
ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字、アラビア数字のほか、「&」や「・」などの符号も使える。ただ、あまり読みづらい商号は避けたほうがいいよ!
本店所在地を決める
本店所在地とは合同会社の住所です。
合同会社設立時に本店と同時に支店をつくることはないでしょうから、当然、一か所の住所を決めることになります。
住所は代表社員の自宅でも、別に合同会社専用のオフィスを借りてもかまいません。
ただ、最初は自宅でいいと思いますし、なんならずっと自宅でもいいんじゃないかなと思います。
従業員をたくさん雇い入れて、ビジネスを大きく展開するなら話は変わってきますが、ひとり合同会社でスモールビジネスをするなら、なるべく固定費はかけたくないですからね。
賃貸アパートなどの一室を本店所在地にするときは、あとでトラブルにならないように必ずオーナーの許可を取ってね!
事業目的を決める
事業目的は、その合同会社が行う事業の内容のことです。
すでに個人事業で何かビジネスをしているのであれば、そのままその事業を目的化できます。
まったくノープランで合同会社を設立するというケースは稀だとは思いますが、
それ、僕ですね…^^
やる事業が決まっていても、どういうふうに書いたらいいかわからないと思いますので、その場合は、同じような事業をすでにやっている会社の登記簿謄本(登記事項証明書)を取って、パクってもいいでしょう。
よその会社の登記簿謄本は誰でもカンタンに取得できますし、いまはネット上で事業目的を公開している会社もあります。
また、事業目的はひとつでなくてもかまいません。そして、いまはまだやってなくても、これから予定している事業を目的に書いても大丈夫です。
ちなみに、僕が最初につくった合同会社は、事業目的に15個も書きました!
結局、そのうちのひとつを6ヶ月だけやって、目的変更したんですけどね。
やっぱりノープランはよくないみたいです!^^
いくつにしてもいいからと、あまりに多すぎたり、それぞれの目的の関連がなかったりすると、取引先や金融機関から不審がられます。
特に最近の金融機関は、口座をつくるだけでも審査が厳しくなっているので注意してください。
というわけで、事業目的は、いまやっている事業もしくはすぐに始める予定の事業だけでいいでしょう。
目的の最後の項に「前各号に附帯関連する一切の業務」は入れておこう!
決算期を決める
合同会社は、経営成績や財務状態を明らかにするために、一定期間で区切って決算をしなければなりません。
この一定期間を「事業年度」といいます。
国内の多くの会社は、4月1日から3月31日のように1年間で区切っていますが、6ヶ月間で区切って年2回決算にしたり、9月13日から9月12日のように、月末以外の日付で区切ってもいいです。
ただ、決算って作業がおそろしくめんどくさいので、よほどの特殊事情がない限り、年1回決算で決算日はその月の末日にしておきましょう。
決算日に繁忙期が重ならないようにしよう!
基本的な決めることがわかったら、「合同会社のつくり方ステップ②」に続きます。
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